第三回 算命学講座-1 ★占いの役割 ・・・ 世界は宿命によるところの根源(すべての始まり)の具現した姿であり、それは、宿命と根源の相関関係の中で変化生成していくものであり、根源は宿命の善悪(役割を果たしているかどうか)で現実を変化させて行く。役割に対して「否」となれば、災異(天がくだす警告)を与え、「合」となれば、吉祥(良い前兆)を与える。 根源が判定するであろう宿命の善悪(根源との差異)を占いが判定できるなら、宿命本人にとっても連動する根源にとっても、それは意味のある行為になると思われる。 宿命が役割をはたしていれば、穴に落ちることはない。もし、落ちたとしても、穴の中で必要なものを見つけるだろう。宿命が役割を果たしていなければ、その時穴に落ちなくても、後に、もっと大きな穴に落ちることになる。占いが示すべきは、穴に落ちないための吉凶ではなく、役割としての宿命の在り方を解くことではないかと思う。 そうした観点から、原点に戻って、10干12支を再考察してみたい。 ★陰陽論 ・・・ 存在は必ず陰陽の二元の中で成り立っている。それゆえ、陽が極まれば、必ず陰が台頭し(存在の原理)、逆もまた同じ。単一のままになれば、それは死を意味する。ゆえに、陰陽は変化生成(生きる)の原理と言える。 ★数と語源 ・・・ 始めに概念や観念がないというのは、根源がカオスであることを意味している。人生や世界の成り立ちに対して、観念的なあるいは宗教的な真理を求めることは無意味ということだ。カオスを知るには、子供が生まれてから名前を付けることの逆を行くしかない。名前から子供を推測する。これは比喩として、人間を含めた自然の現象が根源の姿の具現と考え、与えられた名称や動き、現象等々を観察、探求する以外に根源に近づく道はない。 道は目の前にあり、それは日々刻々と変化し続けている。 ・・・ 陰陽が一極を解くという理論から、先に一極を知ることによって、後の五行の陰陽を一つの概念からの分岐という位置で解釈が可能になる。甲+乙=木性という式から、木性の陽的部分が甲、陰的部分が乙という考え方が出てくる。・・・ 五行の性質や傾向は語源を元に算命学の解釈からあてはまるものを抽出して行く。陽干、陰干については次の点に留意する。 陽干・・・陰占では精神干だが、働きとしては陽的な質で現実を作る。 陰干・・・陰占では現実干だが、働きとしてとしては陰的な質で精神的現実を作る。 ・・・ 甲(木性陽) 「木性の土をのけて生まれてくる」ことを陽的質で実現する。 語源「殻を破って芽生えて行く姿」 ●直進思考 *我が道を、自分の考え通りに前進する。まっすぐな自己主張を持つ。 *人を統率して事を押し進めるリーダー的な役割。 *性情としてプライド高く、人よりも勝っていようとする傾向を持つ。 *さっぱりした気質。正直で曲がったことは嫌い。 ・・・ ★10干の性状と本能まとめ |