10干12支というと、人間の生活だけにあるように思いますが、
高尾先生は10干12支を一元的な平面(人間の世界だけ)ではとらえていません。
その中でも、神と宇宙と地上の3つを関連付けて干支論を展開されていることは、特筆すべきことでしょう。
神界の5行が、宇宙において陰陽10干へと展開し、陽干を天の干、陰干を地の干として、
立体的に3位の関係を説いていています。
立体の意味は、そこに空間が生じることです。
その空間に星や太陽や地球や人間や、森羅万象が存在することになります。
高尾先生も宇宙の真理と地球の真理は同じという考え方にたっています。
そして、「空間」に対する「時間」が12支です。
人間が時間と称しているものは、すべて12支によってあらわされます。
宇宙の真理と同じ次元にあるがために、人は天空の運行から12支や10干を発見できたのです。
が、一方で、10干12支が真理であるかのような錯覚?も占いの世界にはあります。
10干12支は、宇宙の真理を地上的に配当したものであり、それイコール宇宙の真理ではないでしょう。
図を見てもわかる通り、ここで基本になっている方位は地上の中心点(F・土)からみたものです。
人間の世界に干支論をあてはめたことになります。いわば、「たの」が「しい」する世界から、
「たのしい」を解いているのと同じです。たのがしいすることは、人間世界ではたのしいを意味したとしても、
宇宙的がたのしいことを意味しているわけではありません。
ありません、と断定していいかどうかは不確実ですが、少なくとも疑うことは可能だろうと思うのです。
もう少し、高尾理論を見て行きましょう。
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